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☆新日本婦人の会批判論文(2012年のものです)


 日本共産党系の女性団体である新日本婦人の会(略称=新婦人の会)は、今年を創立五十周年の年として、十月十七日に東京の文京シビックホールで記念の集いを開催するなど各地で記念の集いを開催し、主要新聞に意見広告を出すなど企画し、組織拡大に全力をあげている。しかし、他の日本共産党系団体とどうように衰退する一方である。今回、日本共産党が呼びかける民主連合政府で女性分野を担う新婦人の会について論じたい。
 注意しなければならないのは、新婦人の会には純粋な意味での党派性はないということである。新婦人の会の規約にも新聞その他あらゆる出版物にも、日本共産党への支持を訴えるものはない。選挙の時には、新婦人の会の内部の班などに無数の日本共産党後援会が結成されて選挙活動を繰り広げる。たてまえ上は、日本共産党以外の政党を支持していても入会できることになっている。 
 しかし、毎週発行されている新婦人新聞の一面には、「民自公(民主党、自民党、公明党)を批判する」という政治性の高い他党派を攻撃する文章が並ぶ。また、知事選などの首長選挙の時には各会員に全力動員がかかる。新婦人の会員は政治や理論に詳しいと同時に、日本共産党以外の政党を支持する会員が長期間在籍するのは不可能である。

 新婦人の会とはどのようなものであろうか。
個人単位で所属する団体で、会員数を約二十万人としている。新婦人新聞の発行部数は約二十五万部である。新婦人の会のホームページによると、「全国の職場、地域、農村に基礎組織の班が一万以上あり、市区町村に八百八十の支部」とある。ホームページなどで会員数を公表できないのは、会費を長期間にわたって納入していない名簿上だけの実態のない会員が多数いるからであろう。近い将来、日本共産党と同じように、実体のない会員の大幅な整理が行なわれ、会員数が大きく減少するかもしれない。
 十年ほど前までは、新婦人の会のホームページにあるように全国の職場にたくさんの班があったが、現在は多くの職場で班が消滅し、同時に新婦人の会の高齢化が進んでいる。九月五日東京の国会すぐそばの参議院議員会館前で十二時十五分から、新婦人の会も参加する昼休み国民運動集会が開催されたが、参加した新婦人の会の会員ならびに婦人民主クラブの会員は年配の方がほとんどであった。
 ちなみに、この国民運動集会そのものに若い人の参加がなく、日本民主青年同盟、全国学生自治会総連合はおろか、労働組合青年部の参加もない。目立つのは全日本年金者組合の参加ばかりで八本のノボリ旗が目立った。高齢者ばかりの日本共産党に未来はない。
 世の中のたくさんの「婦人」団体が、婦人という語句は差別的であるという理由で「女性」団体に名称を変更しているのに、愛着があるからという理由で新「婦人」の会という名称に固執しているのも衰退の原因となっている。
 新婦人の会は入会金百円、月会費新聞代込みで九百円と高いものではない。しかし、新婦人新聞が届かないなどの重大問題もあり、会費集金時にもらってもいない新聞代を払えないともめることになる。
 新婦人新聞は会員の手による配達・集金であり基本的に郵送によるものではない。しかし、各支部から各班へ、さらに各班から各読者への配達がきちんと行なわれていない。極端な場合は、数か月分まとめて配達されて新聞代を請求される場合もある。
 新婦人の専従者の給料は安い。十万円もいかない場合も多い。その分、お勧めの化粧品などを販売して報奨金を得ることになっているが、衰退しつつある組織で多額の報奨金を得ることは不可能である。以前であれば、主婦が新婦人の会の専従を勤めることができたが、働かなければならない女性が増えた今、今のままのスタイルでは維持は不可能である。
 新婦人は大きな曲がり角に来ている。


 十月十七日水曜日、東京の文京シビックセンターで新日本婦人の会(以下=新婦人の会)中央本部主催の創立五十周年記念のつどいが開催された。式典には全国から選抜された会員が参加した。平日の十一時から午後までという時間帯にもかかわらず、その時間帯に参加しやすい小さい子供を連れた若い女性の姿はほとんどなかった。高齢の会員ばかり目立ち、新婦人の会の暗い将来を暗示するものであった。
 日本共産党の女性部隊ともいえる新婦人の会。保守系の女性活動家の間にすらその実態があまり知られていない新婦人の会。彼女らはいったい何をしているのか。その実像を明らかにしたい。ちなみに、欧米の過激な女性団体では男性も会員になることができるが、新婦人の会では男性は賛助会員になることができるのみである。

 新婦人の会は公称二十万人である。しかし、その数は日本共産党の女性党員の数と一致しない。日本共産党女性活動家は日本共産党の活動に重点を置くため新婦人に意識的に参加しない。党優先である。日本共産党は青年活動家を党の方針で日本民主青年同盟に強制的に移動させることはあるが、日本共産党女性活動家を女性の結集のために新婦人の会に派遣することは支部レベルで少しある程度である。また、女性同士のけんかで、有力な日本共産党女性活動家集団がみんなで新婦人の会に参加しないというようなこともある。
 新婦人の会公称二十万人には名簿上の幽霊党員が大量にいる。新婦人の会は会費納入率を明らかにして会員の実数を発表するべきである。
 新婦人の会に特徴的なのは小組(こぐみ)である。小組とはサークルのことで、ダンス、コーラス、料理教室、子育てなど多彩である。もちろん、平和や反原発など政治的なものもある。新婦人の会に入会するためには平和や憲法改悪反対、軍国主義復活反対などに賛成する必要があるが、実際は、ダンスがしたいとか料理教室に参加したいだけの会員がたくさんいる。それが公称二十万人という数に現れている。そのような政治的意識がまったくない会員は、赤旗の購読を日本共産党員から勧められて嫌気がさして幽霊会員になる場合もある。また、家族に内緒で新婦人の活動をしている会員が少なからず存在することも特徴的である。なお、新婦人の会のダンス小組活動の動画などをユーチューブなどで見 ることができる。政治に興味がない会員が新婦人には大量に存在することがわかる。
 新婦人の会の組織原則は日本共産党とほとんどかわらず民主集中制である。新婦人の会の規約には、「この会は民主的に運営し、みんなで決めた方針をみんなでおこない」とか「地方組織は、方針にもとづいて活動し、中央組織に結集し、信頼と連帯をもって、自発的に活動します。」などとある。意見を押し付けられるのが嫌だと、若い女性には人気がない。新婦人の会は定期的に班会を開催し、中央本部決定をみんなで声を出し合って読むが、意見を押し付けられると若い女性に不評である。
 新婦人の会内部の党員比率であるが、五十パーセントくらいであろう。党員活動家の娘などで新婦人の会員なら籍をおいてもいいが、入党は絶対しないという会員など、入党拒否の会員が増加しつつある。

 新婦人の会は中国との交流を深めている。十年以上にわたって中華全国婦女連合会と交流している。今年の五月十四日から十七日まで新婦人代表団が中国を訪問している。ちなみに、中華全国婦女連合会は中国共産党の女性部であり、公的機関として政府の予算で活動している。
 新婦人の会は、尖閣問題、竹島問題など領土問題にはほとんど取り組まない。声明もない。逆に中国や韓国を「刺激」しない、愛国心を「あおらない」の一点張りである。
 露骨に親中国路線を突き進む新婦人の会の崩壊は近い。

 日本共産党系女性団体の中心である新日本婦人の会。駅頭で、あるいは街中で宣伝活動をする彼女たちについてどういう人たちなんだろうと正体を知りたい人も多いと思う。あるいは、彼女たちと論争したことのある人もいるかと思う。
 新日本婦人の会の実態について基本を知ることによって彼女たちとの論争に勝つこともできる。特に保守系の女性のみなさん、ぜひ、このオピニオンを読んでいただいて、共産党系女性団体を恐れずに、戦っていただきたい。
 なお、共産党系女性団体の中心は新日本婦人の会である。日本共産党直属の女性委員会、女性後援会はあるが、あまり活動していない。たまに会議や中央本部が宣伝活動をする程度である。また、女性委員会は、雑誌『女性のひろば』を出版しているが、部数は伸び悩んでいる。
 今でも共産党の基本路線は故宮本顕治氏『日本革命の展望』にある多数者による多数者革命である。多数派の結集によって民主連合政府を実現し、さらに共産党政権を樹立しようとするものである。
 その中で、新日本婦人の会は女性を結集させるという大きな役割をになっている。共産党女性活動家は、新日本婦人の会での活動を優先するようにとの指示を受けている場合もある。

 多くの女性団体が名称を「婦人」から「女性」へと変更しているのに、古くから使用していて愛着のある名前だからと新日本婦人の会という名称に固執しているのが大きな問題となっている。
 また、新婦人の会の創設を、平塚らいてうさんや作家や童画家、女優などであると宣伝し、共産党色隠しをしているのも不信を買っている。
 新婦人の会は公称会員数二十万人である。しかし、高齢化が進み、衰退の一途である。新婦人の会内部での共産党員比率は下がる一方である。
 新婦人の会に入会するのに共産党に入党する必要はない。女性共産党幹部は入党していない新婦人の会会員を「大衆」と呼んでいるが、新婦人の会の党員比率は五十パーセント以下である。新婦人の会にはダンス小組み、料理教室小組みなどのサークルが無数にあるが、それらのサークル活動だけに興味があり、政治にまったく興味のない会員もたくさんいる。
 知り合いの女性から新日本婦人の会に勧誘されていると相談を受けた場合、絶対に入会をやめさせなければならない。ただ単に新日本婦人の会の料理教室に参加するといった場合でも、共産党の政治集会に参加しませんかとか、共産党に入党しませんかとか、勧誘がしつこくあるのが明白だからである。

 新婦人の会の主張で問題なのは、「家庭」とか「愛」とかいう語句が出てこないことである。特に、新婦人新聞には「夫」という語句がほとんど出てこない。
 あるのは、政治的主張と、料理や子育てなどの技術的なことだけである。当然である。共産主義社会では尊敬されるべきは共産党幹部だけであり、家庭円満は語るべきではない。中国の文化大革命の時に、毛沢東を批判する親を訴えた子供が英雄となった話しは有名である。新婦人の会は愛について語らず家庭を破壊する危険な思想である。
 新婦人の会は他の女性活動家団体とちがって、女性特有の問題に取り組まない。女性の男性に対する優位などフェミニストの主張とは一線を画している。女性特有の問題としては夫婦別姓を主張しているくらいである。
 新婦人の会は、ありとあらゆるところで、男女同数を主張する。しかし、男性と女性は根本的に違う。すべての団体で機械的に男女同数を主張したところで、矛盾が起きるに決まっている。

 新婦人の会を恐れずに批判していきたい。